もくじ
2024年1月17日(水)~1月24日(火)まで、大阪・阪急うめだ本店10階 スーク暮らしのアトリエにて、POP UP『湖の国の木のうつわ 生木とうるし』の開催にあたり、今回出店される作り手をスタッフが訪ねます。
この取材のために先月伐採したての丸太を斧で割ってもらった。
割ったところからじわり、滲み出る木の水分。持たせてもらうと、ずっしりと重みがあった。
伊吹山の麓で生木の木工所を営む鈴木さん。もとは林業で山の木の整備等を生業とされてきましたが、伐採したばかりの生木でスプーンを作ったことをきっかけに、グリーンウッドワークの魅力にはまったそう。
グリーンウッドワークとは、まだみずみずしい未乾燥でやわらかな生木で、うつわや椅子などの生活道具をつくる昔ながらの木工こと。
本来は手道具を中心とした木工を指す言葉ですが、実際に生木製品を生業とする海外では、制作過程で電気機械も使います。このことからスーパー生木ラボでは、生木を使う木工を総称して、『グリーンウッドワーク』とし、身近な山の資源を新たなものに生まれ変わらせ、生業とされています。
山に囲まれている日本において、『身近にある資源を有効活用して暮らす』という循環こそが大切と考える鈴木さん。ものづくりにとどまらず、ワークショップや展覧会を主催しながら、山をより身近に感じる活動にも力を入れられています。
気になることとすれば、生木製品はゆがまないのか?ということでしょうか。
今回の取材で、生木の加工は、木の年輪の向きや木取りを工夫することで、大きなゆがみを抑えられると教えていただきました。つくるものに合わせて、木取りを変えつつ、木が辿ってきた成り立ちを活かした鈴木さんの作風は、一見シンプルでありながらも、ひとつひとつがほんとうに個性的。
『節や虫が喰った穴をあえて残すこともある。その木がもつ風景として楽しんでもらえたら。』
と作りたての器を取り出し、丁寧に話してくれる鈴木さん。木が辿った物語を想像しながら改めて見るうつわは、他にはない特別感を覚えます。
本来の木の質感を楽しみながら、使っていくほどに味わい深さがでてくるところが、生木製品の面白さ。料理を盛り付けた時に醸されるかっこよさも食卓の楽しみになりそうです。
森林大国でありながら、生木製品を使う機会が少ない日本。
身近にあるもの資源を活かし、循環させながら暮らす。自然がもたらす恵みを必要なぶんだけ受け取り、日々を過ごす鈴木さんのライフスタイルは、かつての日本人の在り方のようであり、これからの暮らしにフィットしているようにも思えます。
阪急でのPOP UPでは、スプーンなどのカトラリーから、お盆やボウル、アウトドアでも活躍できる取手付きのお皿まで、あらゆるシーンで楽しめる商品が出揃います。
だんだんと馴染んでいく経年のゆらぎを、じっくり味わい、育ててみたい方には是非暮らしに取り入れてほしいアイテムばかり。どうぞ店頭でご覧ください!
とき | 令和6年1月17日(水)から1月23日(火) |
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ところ | 阪急梅田本店10階スーク暮しのアトリエ |
HP | 阪急うめだ本店スーク |
阪急うめだ本店10階『うめだスーク』 | |
渡辺久七商店 在廊日 | 全日在廊予定 |
スーパー生木ラボ 在廊日 | 1月17日、19日、20日、21日、23日 在廊予定 |