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2023.10.23
プロジェクト

レポート/水になって文化や歴史を学ぶ、姉川流域すごろくの試遊会

姉川流域すごろく1

長浜のまち中を流れる米川を舞台に、子どもたちと身近な自然や歴史・文化に触れる『米川生き物キャンプ』を8月に開催して早1ヶ月半。9月の半ばにどんどんで、滋賀県立大学院生が考案した『姉川すごろく』の試遊会を行いました。
 
姉川すごろくとは、プレーヤーが「水」になって、姉川流域の一番上流の集落『甲津原』から、GOALの『琵琶湖』まで、姉川をくだっていくすごろくゲーム。

今回、長浜市内の小学校に通う小学6年生が参加いてくれました。とっても楽しい美味しい素敵なイベントになったので、その様子をお届けします。

すごろく開始!さっそくやってみよう!

姉川流域うごろく2

さあ、水たちの大冒険の始まり始まり。
姉川流域すごろくでは、サイコロを振ったマスごとに流域界隈のワンポイント情報がのったQRコードシールをもらいます。

姉川流域うごろく3

さらに、大学生から停まったマスの解説をしてもらい、学んだことを自分だけの旅ノートに記していくというルール。

さあて、どんな旅ノートが出来上がるかな〜??

姉川流域うごろく4

コロコロコロっとサイコロを振って・・・!
おっと、カモシカのマスに止まりました。
学生からカモシカの知識をGETしたら、参加者が旅ノートにメモ!

姉川流域うごろく5

みんな、絵やまとめるのがとっても上手。要点をついていて、大学生も感激です。 こんな感じでどんどん下流へと向かっていきます。

姉川流域うごろく6

こちらでは石灰岩のマスに止まったもよう。
そんなあなたは、本物の石灰岩をGET!
ルーペで石を観察しています。

川の知識でどんどん埋まっていくオリジナル旅ノート

姉川流域うごろく7

こちらは、米川よろず会議のメンバーである竹村さんの旅ノート。 今回のすごろく試遊会にプレーヤーとして参加してくれました。

『水の流れが分岐したり合流したりしていく様子は、すごろくだとわかりやすい! これは大人でも面白いね。』

そんな竹村さんの旅ノートのなかをチラ見すると・・・
普段目につかないような、川のそばにある”水利施設”のお勉強が! ちなみに、QRコードをスマホで写せば、水利施設の位置がすぐにわかる仕組みになっています◎

旅ノートには、すごろくで得た知識を記したノートを片手に、実際に姉川に冒険に行ってもらいたいという制作者の密かな願いが込められているのです。

『次は、わたしは田んぼの水になるかな〜?それとも、姉川本流に行くかな〜?』 行く先を想像しながら、水(プレーヤー)はさらに下流へと向かっていきます。

姉川流域うごろく8

水路のマスを通って田んぼの水になったら、お米カードをGET! お米カードは、本物のお米やおにぎりと交換します。

姉川流域うごろく9

ちなみに今回使ったお米は、長浜の米農家「百匠屋」さんのお米です。
姉川流域でお米を作られている百姓屋さんは、今回の企画にぴったり。

『このおにぎりはこの辺りで作れられたお米やで。姉川の水がこんなところまで運ばれていくんやな。』
と、すごろくを指差しお勉強しながら、美味しくいただきました。

姉川流域うごろく10

さあて!こちらのマスは、石臼カードをGETした二人が炒った大豆をきな粉にしています!石臼の上の穴に2、3個ずつ大豆を入れて、石臼を回してすり潰します。

ふわーっと、大豆の香ばしい香りがしてきました。
本物の石臼を使える機会なんて貴重な経験です!

姉川流域うごろく11

他にもすごろくで配ったカードや写真はたくさんありますよ。
たくさんのマスに止まって、たくさん学んだ人がこのすごろくの勝者です。

姉川流域すごろく マップ

そして最後は、琵琶湖の水となり、GOAL!
琵琶湖にたどり着くまでの水の流れや文化、歴史を学ぶことができました。

姉川流域うごろく14

すごろくをGOALした後・・・
実は行けなかった天野川ルートがあったんですが、参加者さんが天野川について「もっと知りたい!!」と、参加者さんがさらにお話を熱心に聞いてくれました。

すごろくですから、どのルートに行けるかは運。
試行錯誤を重ねて用意してきていた内容だっただけに、楽しんでもらえたようで運営側としては感無量です。

楽しみながら学べる姉川流域すごろくの今後の展開予定

姉川流域うごろく15

ちなみに・・・
後日、すごろくに参加してくれた子が、「学んだことをさらに自分なりにまとめたノート」を共有してくれました!
しっかり”腹落ち”してくれたことが伝わってくるオリジナルの旅ノートを見て、これには準備をしてきた運営側も大喜び!

姉川流域すごろく、いかがだったでしょうか。
米川という身近な川の上流には、田んぼがあり、姉川があり、山があり。みんな繋がっている。“流域”という大きな単位で自分たちの住んでいるまちのことを考える良い機会になったのではないかなと思います。

今後、このすごろくを長浜中の小学校で楽しんでもらいたいな〜。なんて、そんなこともひっそりと企んでいるので今後の展開をお楽しみに!

やすださん
この記事を書いた人
安田希亜良 / 編集部員
滋賀県立大学院1年生。大阪の高槻からがんばって通学。
水辺が好き。どんどんみたいな素敵な水辺のカフェが米川中にできるといいな。 体が喜ぶ食べ物も好きなので、長浜の発酵食品をたくさん食べて、腸活がしたいです!