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2023.12.14
プロジェクト

金子先生から学ぶ「都市の目線から見た米川」レポート

米川よろず会議9月の活動内容 その2

(参加したのは、合同会社andstepのお二人や滋賀県立大学の学生さん、京都芸術大学の学生さん、地域住民などなど。米川の可能性を探りたい・自分ができることを探りたいメンバーが集まりました。)

まちなかを流れる米川を中心に、親しみやすい川まちづくりをすすめる米川よろず会議。
今回は学び。滋賀県立大学の都市・建築環境デザインを専門とされる金子先生をお招きし、都市の目線から見た米川について勉強会を開催。

合同会社andstepのお二人や滋賀県立大学の学生さん、京都芸術大学の学生さん、地域住民などなど。米川の可能性を探りたい・自分ができることを探りたいメンバーが集まりました。

米川は、私たちの暮らしを良くしてくれる?

2枚目風景

これまでの活動で、米川には生き物がたくさんいて、綺麗で楽しい川だと言うことはわかってきましたが、なぜ水辺を心地良いと感じるのかについては考えたことがありませんでした。

米川がもたらす心地良さが、私たちの暮らしにも良い影響をあたえてくれる。
そのことを科学的にあらわすことができる。と都市・建築環境デザインの専門家 金子先生は話します。今回はそんな科学的な目線から見た米川や、参加者からみた米川、さまざまな視点から見てみましょう。

光・熱・風の視点から科学的に米川をみてみる

金子先生プロフィール写真
金子 尚志/都市・建築環境デザイン 「環境としての建築と都市」

自然エネルギーや地域環境を建築的に活用した「パッシブデザイン」、室内外の環境・気候をデザインの対象として捉え、環境工学的な技法を巧みに援用した「クリマデザイン」、環境と共生・応答する建築、エコロジカルな集合の形態、サステイナブルな都市システムなど、それらの研究、計画、設計を実践しています。

金子先生より、都市の目線から見た米川が、どんな風に生活環境にメリットがあるのか『 光・熱・風 』の面からレクチャーいただきました。

金子先生図

まずは光。
コンクリートの場合よりも、水面の方が、光の強さを和らげてくれます。 たしかに、真夏日、いつも眩しくて目を細めていますが、そういえば水面は涼しげに眺められていたな〜。ということが思いおこされます。

続いては熱。
「そりゃあそうでしょ」と思われるかもしれませんが、サーモカメラで撮影すると一目瞭然。説得力がありますね。
コンクリートと水面では、20℃近く温度が違うところもあります。米川がまちを涼しくしてくれているのですね。

最後は風。
細く一本通った川は、風の通り道になります。たしかに、歩いていて橋に差し掛かると、気持ちいい風が吹いていますよね。また、川付近の空き地などは、風がたまりやすく、強い風が吹きます。空き地やオープンスペースも、快適な場所として有効なのです。

光・熱・風の視点から科学的に米川をみてみる2
(こちらは、金子先生のレクチャーをまとめたグラフィックレコーディグ。作:米川よろず会議 きあら )

気候変動の影響で猛暑が続く日々。それを和らいでくれる米川。 とってもありがたい存在であることが分かりました。

川の中の建築物『橋』の視点から米川をみてみる

続いては、川にかかる橋についてみてみます。
話題を提供してくれたのは、金子研究室 大学院1年生の櫻井くん。

櫻井陸人 プロフィール写真
櫻井 陸人/環境科学研究科 環境計画学専攻 環境意匠研究部門 研究内容:環境建築デザイン

米川や長浜について興味のあること:米川は市街地の中を流れる川であり、人々の生活と物理的にも距離が近いことを興味深く感じます。米川が周囲の環境や人々の生活に寄与する影響について都市・建築的な視点で考えていきたいと思います。

風の通り道図

「川にかかる橋は、視界の抜けを確保し、物理的に分断された左岸と右岸を接続するもの。橋は、米川と人々の接点を創出してくれます。」

と、『橋』に着目した櫻井くんは、日本中の面白い橋のデザインを紹介してくれました。

2川の中の建築物『橋』の視点から米川をみてみる
(櫻井くんのレクチャーをまとめたグラフィックレコーディグ。作:米川よろず会議の きあら)

錦帯橋、通潤橋、渡月橋、蓮根歩道橋、馬見原橋・・・
それぞれの橋は、素材やつくりが、“その場所ならでは”のものでできています。 ここでは紹介しませんが、どれもユニークで素敵なので、気になった方は調べてみてください。

学生が考える、米川の『橋』って?

米川にも、きっと“米川ならでは”の橋があります。
櫻井くんは、米川における、橋の面白い発想を発表してくれました。

櫻井くん図
米川における、面白い橋のアイデア。
それは、水面スレスレの橋をつくること。
そして川に人が近づき、対岸に渡りたい気分にすること。

場所は、曳山博物館前から真っ直ぐ上流に行ったところの突き当たり付近。 ここには、風が広がる空き地もあるから、親水の場としてぴったりです。

広がるみんなのわくわく

(2020年撮影:地域の方と共に曳山博物館広横の米川で川床を浮かべて川遊びをしたときのもの)

「親水ということなら、川で竹馬に乗るとかどう!?」

「それめちゃくちゃ面白い!」

「濡れないように竹馬に乗るけど、絶対落ちて濡れるよね(笑)」

櫻井君の素敵な着想を受けて、周りのメンバーからさまざまなアイデアが生まれてきました。

「さらに親しみやすい米川になる『素敵な橋』考えるワークショップを開催すると面白いかも!」
「みんなからもアイデアを募ろうよ!」

どんどん話は盛り上がり、親しみのある橋を考えるワークショップは、近日開催されることになりそうです・・・!

まとめ

光・熱・風の視点から科学的に米川をみてみました。
以前から、『米川の近くにいると気持ちが良いな』と感じていましたが、その理由が科学的に説明されて、米川への愛着がさらに深まりました◎

また、金子先生や櫻井さんから建築・都市の視点をもらったことにより、みなさんから溢れんばかりのアイデアが出て来ました。

これから始まる冬季や、来年の水辺シーズンの楽しみが増えました◎
最後まで読んでくださったあなたも、自分なりの米川での楽しみ方、素敵な発想が浮かんできたのでは?

みなさんと一緒に米川の未来をつくっていけることが私たちの夢です!
米川よろず会議では、これからも今回のレクチャーのような企画や、そこで生まれた企画を楽しく続けていきます。気になった方は、米川よろず会議にぜひ参加してみてください◎

やすださん
この記事を書いた人
安田希亜良 / 米川よろず会議・編集部員
滋賀県立大学院1年生。大阪の高槻からがんばって通学。
水辺が好き。どんどんみたいな素敵な水辺のカフェが米川中にできるといいな。 体が喜ぶ食べ物も好きなので、長浜の発酵食品をたくさん食べて、腸活がしたいです!