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2024.01.04
プロジェクト

『小さな自然再生』現地研修会 (前編)

長浜市の中心で考える『ウォーカブルな米川』の未来像

米川は、まちなかを流れているにも関わらず、湧水が多く水質が綺麗で、夏には鮎が上ってきます。また、少し川の中を散策すれば、長浜が歩んできた歴史や文化を読み取ることができます。そのような川は、全国的 に見ても珍しいそうです。

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そんな米川では、一足早くその魅力に気づいた方々が、数年前から様々な活動を行なってきました。
川遊びや魚とり、川床カフェやビアガーデン、灯ろう流し、蛍鑑賞、などなど・・・。
今年度には「米川よろず会議」が発足し、さまざまな主体が情報共有をする場を設けるようになりました。 米川にはどんな良さがあり、どんな課題があるのか。これから何ができるのか。みんなでもっと考えたい!

米川よろず会議10月の活動は、全国の川好きが米川に集結!?

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今回の米川よろず会議の活動は、大阪や徳島、愛知、岐阜、東京など・・・全国から川好きな方々が集まりました。大学生、高校生、住民、市役所、川好き、老若男女が総勢なんと40名!

全国で川まちづくりをしておられる、川のプロフェッショナルである、公益財団法人リバーフロント研究所のみなさんの呼びかけで、米川や川まちづくりに関心がある方々がこんなにも集まったのです。

公益財団法人リバーフロント研究所とは・・・

1987年に前身である財団法人リバーフロント整備センターとして発足。30年以上にわたり河川の環境や生態系、水辺のまちづくりなどの諸課題に先進的先導的に取り組んでこられた川のプロフェッショナル。
安全で豊かな河川と水辺、にぎわいのある地域づくりを目指し、挑戦を続けておられ、これまで培われた豊富な経験や人的ネットワークを活かした、水辺とまち、水辺と流域を結ぶ「リバーフロント」における多様な主体の協働のつなぎ役として活躍されています。

●公益財団法人リバーフロント研究所 公式HP
●水辺の小さな自然再生

全員で股長(股まである長い長靴)を履いて、ぞろぞろと川の中を歩けば、これまた迫力ある光景が広がります。まちゆく人々も謎の集団の登場に驚き。不思議そうに私たちを見かけては、橋の上から手を振ってくれる方もいました。

米川に入って遊ぶわけでも、単にゴミ拾いをするわけでもない。
ただ川を歩いて「もっとこうだったら良いな」、「こういうところを未来に残したい!」とアイディアをたくさん膨らませるボリューム満点な1日となりました。

まずは、午前の川まち歩きを行った『前編』からご覧ください。

川好き40人で米川を歩けば

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北国街道沿いの安藤家が今回の活動拠点。
まずは(財)リバーフロント研究所の阿部さんと和田さんから本日の流れの説明いただきます。 お二人は、全国各地の川を訪れは、小さな自然再生現地研修会を行なっている川まちづくりのプロ。

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こちらは、米川とまちの地図。まちと川との結節点には星マークがついています。 これを持って、川まち歩きにでかけましょう!

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胴長に履き替え、今から川に行ってきまーす!
川好きのみなさん、テンションが上がっています。自前の胴長、かっこいい!

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北国街道を40人の行列がぞろぞろと南下。

「お、川だ!!」

橋から川に顔を覗かせます。

「川に入りたい!」と思った時に、すぐに降りられる場所があるのが米川のとっても良いところ。 ぞろぞろぞろと、集団が川に入っていきます。

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入水後すぐに参加者が水草に注目します。

「これはなんだ?」
「コカナダモかな。外来種だ。」

一見、綺麗だけど、増えすぎると良くない外来種の水草でした。
みんなでザブザブ歩きながらコカナダモも取り払っていきます。

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現地案内役の竹村さんが、何か植物を見つけました。
これはクレソンというワサビの仲間で、食べることができます。 独特の香りとさわやかな辛味が特徴的。 見つけてすぐに食べてしまう強者もいました!

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橋の下の暗がりを、少しかがんでくぐって。冒険気分で上流に上がっていきます。

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橋をくぐった先でパシャリ。
みんな川あるきを生き生きしてとっても楽しそうです。

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川まち探検と生き物とりをしながら、ゴミも拾いながら、進みます。川も綺麗に!
みんなが歩くと底の泥が舞って水が茶色くなりますが、去った後は藻についた泥が流され、水が透明になるので、この大行列も川を綺麗にするのに役立っています♪

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おお!またまた何かを発見しましたよ!
ヨシノボリのようですね。
迫力のある動き!ベストショットです。

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川のいたるところに階段があるのも米川の特徴。水辺の暮らしを感じることができます。

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ぞろぞろと川のなかでの行進はつづく。それにしてもすごい行列です。

「この人数で道路を歩くよりかは、川を歩いた方が良いですね。」
「うん。だって、車来ないもん。」

まさに歩行者天国の『ウォーカブルな川・米川』です。

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「米川は、一度二本に別れて、今いるこの場所でもう一度合流します。これは洪水の水を分散させるためです。」

川が直角に曲がっているところで、竹村さんが米川の特徴を地図を見ながら解説します。
参加者からは「良いデザイン」と関心の声が。

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謎の集団の登場にまちなかを歩く人々も驚き、みなさん橋の上で一度足を留めます。 アーケードの通りの橋まで来ると、「おーーーい!」橋の上と下で手を振り合います。

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今回は高校生以上向けのイベントでしたが、数人、お母さんと一緒にお子さんも参加してくれましたよ。とっても楽しそうにしてくれました。ただ歩くだけで、大人も子供も楽しいものですね◎

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わちゃわちゃしながら、“どんどん橋”の前に到着!
どんどんの中からは、みんなが川で遊ぶ様子を見ることができます。 楽しげな様子と川のキラキラがマッチしている〜!

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お昼ご飯は、丘峰喫茶店のお弁当。
鮎のへしこや琵琶鱒のこけらずしなど、琵琶湖の恵がたっぷり詰まっています。 普段はあまり口にすることがない味つけが、なんとも美味で、幸せを感じられるお弁当でした。

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(滋賀県立大学の瀧研究室 & Biwacompassメンバー。いい笑顔です! )

老若男女問わず、川の生き物や建物、まちとの繋がりに、ワクワクの午前が終了。
参加者それぞれが、米川の良いところ、もっとこうしたいところを見つけていました。

今回の川歩きをしたことで、普段長浜で生活する私たちが気づいていない米川の良さを外からの視点で気づかせてもらえたり、市外、県外の方々にも米川の魅力を知ってもらう良い機会になったと思います。

午後からは、米川の未来アイデア会議!
楽しい発想が盛りだくさんでしたので、『後編』もぜひご覧ください!

やすださん
この記事を書いた人
安田希亜良 / 編集部員
滋賀県立大学院1年生。大阪の高槻からがんばって通学。
水辺が好き。どんどんみたいな素敵な水辺のカフェが米川中にできるといいな。 体が喜ぶ食べ物も好きなので、長浜の発酵食品をたくさん食べて、腸活がしたいです!