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2024.07.31
プロジェクト

「伝統と革新は表裏一体」チャレンジ精神旺盛な和菓子職人の作る長浜缶缶のお菓子とは?

パッケージも中身も素敵な新しい長浜土産 『長浜缶缶』

長浜缶缶夏ver

まちづくり会社のスタッフが、心惹かれたお気に入りの長浜の風景を描き、
思わずパッケージ買いしたくなる缶缶のその中身もかわいくておいしいのをご存じでしょうか?

お干菓子さんは、水色や黄色で夏らしく爽やかな味、丸くて小さくて可愛らしい見た目、 目で見て楽しく、食べておいしく、幸せな気分になります。

そんなお菓子を作ってくださっている柏屋老舗の北倉さんに、制作の裏側を伺ってきました!

柏屋老舗 北倉康博さん/和菓子職人

(柏屋老舗 店舗外観)
北倉さん プロフィール
北倉康博 / 和菓子職人 長浜市分木町にある和菓子屋柏屋老舗の3代目店主
京都の一流和菓子屋で修行し、チャレンジ精神を忘れずに 京都の和菓子の心得を地元長浜の和菓子と融合し表現しています。
大好きなアーティストのジャケ写を和菓子で再現も⁈

柏屋老舗
・住所  滋賀県長浜市分木町3-36
・℡  0749-62-0621
・定休日 木曜日
・各SNS
HP
Instagram
X(旧Twitter)

「この和菓子には芸がない」と言われて極めた表現の美学。お干菓子さんへのこだわり

ナガハマ:こんにちは!柏屋さんのお菓子は本当にどれも美味しく、見た目も素敵なので、今回長浜缶缶のお菓子を作っていただけて大変うれしいです!
本日は長浜缶缶の制作秘話について、お聞きしたいと思っております。

北倉さん プロフィール

北倉さん:よろしくお願いします。

和三盆
(青:シュワっとした微炭酸が爽やかな「びわこラムネ」味 / 黄:さっぱりとした酸味が夏らしい「八朔イエロー」味)

ナガハマ:まず長浜缶缶の中身のお菓子は何なんでしょう?

北倉さん プロフィール

北倉さん:いわゆる「お干菓子さん」といわれるもので、和三盆や落雁、上白糖に水を加えて乾燥させたものやね。

ナガハマ:なぜお干菓子さんを缶缶に入れようと思ったんですか?

北倉さん プロフィール

北倉さん:はじめ長浜缶缶の中に入れる和菓子を作ってほしいと言われたときに、中に何が入ってたらワクワクするかを考えて、フタを開けた時に色とりどりのお菓子が入ってたら素敵やなと思って作りました。

ナガハマ:見た目を大事にされているんですね。

(琥珀糖づくりの工程。味のある道具。)
北倉さん プロフィール

北倉さん:僕が修行した京都の和菓子屋のお師匠さんに、僕が美味しいお菓子を作っても「このお菓子には芸がない、色気がない」と、よく言われた。
それがどういう意味か考えながら修行して、季節によって変わる葉の緑が表現できたとき、初めてお師匠さんが褒めてくれたんよ。
その日からお菓子作りが楽しくなったね。

ナガハマ:味だけでなく見た目も大切にするお師匠さんの教えが伝わるお菓子が、柏屋さんには沢山ありますね。

先日もアジサイの花をすこし透明の赤や紫の寒天で表現している和菓子をいただいたんですが、目で見た美しさと味や触感も寒天の部分と中身で違うため面白く、梅雨の季節なのに心が晴れ渡るような幸せな気分になりました。

(みずみずしく見た目も涼やかな紫陽花の夏菓子)
北倉さん プロフィール

北倉さん:疲れている時に見て癒されて、食べておいしくて、心も優しくなれるのが和菓子やからね。

「故きを温ねて新しきを知る」伝統を重んじ、その技術で新たなチャレンジ

ナガハマ:そんな見た目にもこだわったお干菓子さんを作るうえで大変だったことなどあれば教えてください。

北倉さん プロフィール

北倉さん:夏らしく水色と黄色のお干菓子さんを作ろうと思ったけど、そんなん作ったことないから、どうしたらいいかは悩んだね。

作り方から思い返してみた時に、砂糖と水を混ぜ合わせて乾燥させる手順で、水に色を付けることを思いついて、試行錯誤しながら今のラムネ味と八朔味のお干菓子さんを作りました。

ナガハマ:なるほど、故きを温ねて新しきを知る北倉さんだからできた、お菓子なんですね!

北倉さん プロフィール

北倉さん:伝統的な技術があった上で新しい革新がある。 伝統と革新は表裏一体だと思ってるからね。

だから今でも専門誌を読みながら、技術を学んで応用することで新しいものを生み出そうとしてるし、作った瞬間は満足していても、時間が経つと粗が見えて、また作り直したくなるんよ。

ナガハマ:だから柏屋さんの和菓子には、懐かしくも新しくもある味わいがあるんですね!まさに職人!

「出会いを大切に」柏屋コラボ長浜缶缶

(柏屋老舗限定長浜缶缶 / “四季のあぶく”)

ナガハマ:そして、柏屋さんでしか買えない長浜缶缶もあるんですよね?

北倉さん プロフィール

北倉さん:僕の好きなアーティストをイメージしてミカミさんが作ってくれました。

ナガハマ:そのアーティストをきっかけに出会えた人々や、お店に足を運んでくれた人との出会いを大切にしているんですね。

とはいえ、「お菓子はお菓子」もっと身近に和菓子を

北倉さん

ナガハマ:さいごに一言 この記事を読んでくださる方にメッセージなどありますか?

北倉さん プロフィール

北倉さん:和菓子は見て楽しめて食べておいしく癒されるから、もっと気軽に食べて欲しいな。

北倉さん プロフィール

北倉さん:和菓子は敷居が高いように感じるけど、お菓子はお菓子。
作法を求められる時は仕方ないけど、 普段は気軽に 「綺麗やな」「おいしそうやな」で食べて欲しい。

和菓子と合わせる飲み物も抹茶だけでなく、コーヒーや紅茶に合うような和菓子もあるので、本当に組み合わせ方は自由です。

ナガハマ:「どうやって作ったんやろ?」なんて考えながら和菓子を選んだり、こだわりを聞いたりすると、和菓子の楽しみ方も増えますね!

(菊の花を表現した上生菓子)

ナガハマ:本日はお忙しいところ取材させていただきありがとうございました!
柏屋老舗さんの和菓子は、季節によってイメージした色を変えるほど、季節感を大切にしているものが多くありますね。話を聞けば聞くほど、和菓子っておもしろい!ってなりました。

見た目を楽しみながら長浜の和菓子の良さを感じられる、チャレンジ精神旺盛な和菓子屋に、みなさんも一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

 柏屋老舗の商品は、店舗ではもちろん、まちの駅や長浜の和菓子屋の集まったチーム「 餡や」として文泉堂など長浜のまちの中でも食べることができます!
イベント出店なども行っておりますので是非SNSなどをチェックしてみてください!

商品詳細

picnicbase
(160年以上前に建てられた町家を再生してできた
BIWAKO PICNIC BASE)

商品名 : 長浜缶缶
価 格 : 880円(税込)
内 容 : 干菓子
販売先 : BIWAKO PICNIC BASEと公式ONLINE SHOPにて販売中。
※取り扱い希望の方へ… info@nagahama36.comまでお気軽にご相談ください。

BIWAKO PICNIC BASEには、その他、てぬぐいやピクニックレンタルセットなどオリジナルグッズも沢山ありますので、旅行や観光でふらっと長浜に来られた際に立ち寄ってみてください!





この記事を書いた人
長浜賢太郎 / 長浜まちづくり株式会社
まちづくり会社の新入社員。
昔からの文化や、人と人とのつながりが大好きで、兵庫県から移住。
長浜の好きな景色は、豊公園で見る琵琶湖に沈む夕日とそれを眺める人々の影。
アウトドアも大好きなので、今年の夏は水のアクティビティを遊びつくそうと思ってます!