湖北の暮らし案内所 どんどん

2016.10.03
散策のすゝめ

湖北サイクル010

湖北を自転車で巡る気持ちよさをお伝えしてゆきます。
(前回までの記事はこちらから。)

今回の行き先は八木浜です。

八木浜の集落の空撮写真
(地図・空中写真閲覧サービスより)

これが八木浜の集落、
琵琶湖の湖岸にぴったりとくっついています。
まわりの田んぼ道は条里のまっすぐな道なのに、
集落の真ん中にはぐるっとカーブした一本道が通っています。
これには何か意味があるのか?

それを確かめにでかけましょう!

八木浜への道のり図

八木浜はここ。
長浜を出発したら列見(れっけ)や祇園(ぎおん)など、
やはり旧集落の道を辿って湖岸に出ようと思います。

北国街道から八木浜へ
(左上から時計回りに)

北国街道を北へ向かいます。
列見、今では市街地のど真ん中ですが集落の風情がしっかり残っています。
古い道は意外なところに。
祇園の集落にも水路が流れていました。

湖岸の風景

湖岸に出ました。
とても暑かった今年の夏、
もうそろそろ8月も終りです。

南浜の橋を渡る

南浜の橋を渡ろうとしたらこんなに綺麗な朝の景色が見えました。
ちょっと寄り道をして浜辺に降りてみることに。

姉川河口の浜

普段はあまり人のいない姉川河口の浜は
水鳥や魚たちのコロニーになっています。
驚かさないように静かに観察することにしました。
遠くには奥琵琶湖の山並みがくっきりと。
今朝はいつにも増して空気が澄んでいます。

浅瀬には小さな魚

浅瀬には小さな魚が群れをなして泳いでいました。
靴を脱いで少しだけ入ると、
自転車をこいできた脚には冷たい水がとっても気持ちいい!

ふたたび目的地の八木浜を目指して走ります。

集落の茅葺き屋根

集落が見えてきました。
とても大きくて美しい茅葺き屋根が見えます!
めったにお目にかかれないくらいの立派な感じ。
これは行って確かめねば!

くねっと曲がった集落の真ん中の道

地図で見たとおりのくねっと曲がった集落の真ん中の道。
なんとまたまた、
前方に茅葺きの屋根が二棟も!
ここはいったいどんな集落なんでしょう??

そのまま少し走った先に・・・

登録文化財の「中村家住宅」
中村家住宅

たどり着いたここが、さきほど見た立派な屋根のお屋敷。
登録文化財の「中村家住宅」

薬医門や石垣まで備わる砦のような構え。
あまりの立派さに圧倒されながら辺りをぐるっと観察するとこんな、

大きな石段は船着場

前面の水路へとつづく大きな石段がありました。

調べるとここは、なんと船着場とのこと。

・・・
ということはつまり、
不思議なカーブを描く道は
もともとは琵琶湖から直結した川の道だったわけです。
そしてここ中村家は江戸中期に建築された代官屋敷だとか。

湖から出入りする舟はダイレクトにここに停泊して、
荷の上げ下げをしたってこと、ですね。

いやはや、気軽な早起き&散歩のつもりが
かなりスケールの大きな雰囲気になってきました。

八木濱神社に到着

集落に関するさらなるヒントを求めて自転車を漕ぎ進めると、
「八木濱神社」に到着しました。

有力な情報は見つかるか、境内を散策します。

八木濱神社の解説文

ありました〜
雨がもう少し降ったら読めなかったかもしれない??
貴重な手がかりを発見!
ありがたい!!

これによるとここ八木濱神社には、
「事代主命/コトシロヌシノミコト」と
「譽田別命/ホンダワケノミコト」という
お二人の神が祀られているそうです。

事代主命は恵比須さん、漁業や商いの神。
古く平安時代、
八木浜は日本海から運ばれる塩の関所と栄えていたそうです。
塩運び人が琵琶湖での航海の安全を祈願し、
この恵比須さんは塩を運ぶ丸子船に乗って、
小浜地方からやって来られたとか。

譽田別命は八幡さん、弓矢の神。
八木浜の「八」は弓矢の「矢」の意味もあるそうで、
塩の関所として繁栄した当時、
八木浜近郷では武具の製造が盛んに行われ、
北陸方面に輸出をしていたそうです。

さきほどの中村家

八木浜のルーツを感じる中村家

思えばそんな八木浜のルーツを感じるに相応しい風格ですね。
しばし思いを馳せます。

陽が高くなりずいぶん気温が上がってきました。
貴重な情報を手に入れることができたところで、
名残り惜しいですが帰るとしましょう。

お米がずいぶん膨らんだ田んぼ

今回はここまで。
帰り道、お米がずいぶん膨らんできていました。
収穫の秋も近い!


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